シュレディンガー(Schrödinger)方程式の導出③
Hirokikiです。
Schrödinger方程式の導出の続きです。
前回の記事はこちらのURLです。
前回は、波動方程式の解が波の変位式であることを確認を行いました。
式番号は前回の記事での番号を引き継いでいます。
この記事では式(3)を導出するために手順2に取り組みます。
全体の手順はこちらです。
では始めましょう。
前回の記事(シュレディンガー(Schrödinger)方程式の導出②)にもある通り、 波の変位式である式(7)は位置と時間に関する式です。
そのため、式(6)の微分方程式を解く際に変数分離という方法を使います。
つまり式(7)の変位は、位置と時間の関数なのでと表し、 だけの関数とだけの関数の積で表されると考えます。
式(11)を式(6)の両辺に代入します。
代入後、左辺ではが、右辺ではが各辺での演算子に依存しないため、 演算子の前に出します。次に両辺をで割り、左辺はのみに関する式、右辺は のみに関する式とします。
式(12)のように全く別の変数で決まる値が常に等しくなるには、両辺の値が定数である必要があります。そこで両辺の値をとします。マイナスの符号は、項を移行した時に式が綺麗になるためです。
式(14), 式(15)より、のみに関する微分方程式とのみに関する微分方程式になることがわかります。
手順3は次の記事でまとめます。
今回はここまでです。
お疲れ様でした。
[参考文献]
これからはじめる量子化学―物理・数学のキホンからよくわかる! ―
- 作者:辻 和秀
- 発売日: 2013/08/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)